青山学院大学将棋部

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青山詰めの創作風景(前編)(部員雑感シリーズ)

こんにちは。4年の河野です。

先日、東京では桜の開花が発表されました。春の訪れを感じますね。

今回、「部員雑感シリーズ」の一環として私も記事を投稿しようと思います。

 

以前、将棋部のTwitter詰将棋を出題したことがありました。

あぶり出しの3部作で、詰め上がりが「ア」「オ」「山」になるというものです。まだ解いていないという方は、ぜひ挑戦してみてくださいね。

さて、このように詰将棋を作っていると、「どうやって作るの?」とたびたび聞かれます。将棋が好きな方でも、詰将棋は解くことはあっても、作ることはないという方が多いようです。

そこで今日は、発表した詰将棋はどのように作られたのか、その過程を紹介してみたいと思います。私自身、創作について語れるほどの創作技術は到底ありませんが、できるまでの過程の雰囲気だけでも感じて頂ければ幸いです。

 

STEP1:作りたい詰将棋をイメージする

 さあ詰将棋を作ろう!…と、まずはその前に、自分がどんな詰将棋を作りたいのかをイメージする必要があります。実戦で生じたかっこいい詰みを再現したい。大駒を華麗に捨てる詰将棋を作りたい。初級者が手筋を学べるような易しい詰将棋を作りたい。何でも構いません。このイメージが、これからできる詰将棋の核となります。

今回、詰め上がり「山」の作品について、私は次のようなイメージで創作を始めました。

 ①詰め上がりが「山」の字となるあぶり出し。

 ②飾り駒は置かない。

 ③手数は1桁台で、手順もあまり複雑すぎないもの。

 ④捨て駒を多く取り入れた、解後感の良いもの。

①に関しては、詰め上がりが3つ合わせて「ア」「オ」「山」となるのが作品の最大のアピールポイントですから、絶対の条件です。②の飾り駒とは、作意手順や変化手順などに一切関係のない、詰将棋として成立させるためには不要な駒のことです。③に関しては、少しでも多くの方に目を留めてもらうためには、あまり難しすぎない方が良いでしょう。④は、やはり捨て駒が多くあった方が解いていて気持ち良く、詰将棋らしさが出ます。

このように作りたい詰将棋のイメージができたら、次はいよいよ創作に取りかかります。

 

後編に続きます。